「耳鳴り」とは実際には何も音がしていないのに
自分の耳や頭の中で雑音が聞こえる状態を言います。
症状が長引き、日常生活に支障をきたすような場合には
治療が必要となります。
耳鳴りの原因はさまざまで
*加齢や騒音
*筋肉のけいれん
*病気
*ストレス
*疲労
*睡眠不足
などがあります。
音がずっと続く事もあれば、消えたり聞こえたりと
患者さんによって自覚症状は異なります。
耳鳴りにはいくつかのタイプがあり、
原因によって音にも特徴がありますので
今回は耳鳴りの音のタイプから考えられる
病気について詳しく解説していきたいと思います。
高音の耳鳴り
高音性耳鳴りは、金属音や電子音のような
「キーン」や「ピーッ」という音が聞こえ、
特徴として耳をふさぐと耳鳴りが大きくなる事があげられます。
原因として、加齢による「老人性難聴」や
騒音のする職場で働き続けていると起こる
「騒音性難聴」などが考えられます。
突発性難聴
それまで耳の病気を経験したことのない人が
ある日突然、片方の耳が聞こえなくなり、
耳鳴りやめまいを伴います。
詳しい原因は分かっていませんが、
ストレスが関係していると考えられています。
治療が遅れると、元の聴力が戻りにくくなるため
耳の聞こえが悪くなった時は、至急受診する必要があります。
メニエール病
20~50代の女性に多く見られ、突然、
ぐるぐる回るような回転性のめまいが起こります。
吐き気や嘔吐を伴い、めまいの前後には
左右どちらかの耳に耳鳴りや難聴、耳の詰まり感があります。
特徴として一回のめまいは数分~数時間で治まることが多く
何度も症状を繰り返す事が挙げられます。
原因は内耳の中にある液体量が過剰になる
と考えられていますが、
その詳しいメカニズムは分かっていません。
聴神経腫瘍(ちょうしんけいしゅよう)
良性の脳腫瘍で神経を包む細胞にできます。
発症初期から片方の耳に難聴や耳鳴り
浮遊性のめまいが現れます。
老人性難聴
50~60代からの発症が多く、加齢が原因で
聞こえが低下する難聴で、
両方の耳鳴りを伴うことがあります。
原因は耳の内耳にある「蝸牛(かぎゅう)」
という部分の音を感じる細胞が
老化により壊れてしまうことです。
音響外傷
大音量の音、ヘッドホンやイヤホンを使って
長時間大きな音を聞くことで蝸牛の有毛細胞が障害され
聞こえが低下する難聴で、
両耳の耳鳴りや耳の痛みを伴います。
自律神経失調症
ストレスや疲労などにより、
自律神経の働きが乱れることで、
「キーン」「ピー」といった耳鳴りが起こる場合があります。
症状がすぐに治まれば心配ありませんが
耳鳴りがストレスになり、悪循環になる場合もあります。
重低音の耳鳴り
特徴として耳が詰まったような感覚を伴い
エアコンの風、ボイラー音のような重低音の耳鳴りがします。
また耳を塞ぐと音が小さくなるのも特徴です。
メニエール病
高音性耳鳴りと同じように、
回転性のめまいや難聴がおこります。
患者さんによっては高温ではなく、
低い音の耳鳴り(「ブーン」「ザー」)が起きることがあります。
低音障害型感音難聴
メニエール病と同じく、
20~40代の若い女性に多く発症しますが、
特徴としてめまいの症状がなく
低い音だけが聞こえにくくなる難聴で、
低音の耳鳴りを伴います。
一度良くなっても、ストレスや疲労などにより、
再発することがあります。
中耳炎・耳管狭窄症
風邪などをきっかけに耳内の器官に異常が起こる
「滲出性中耳炎(しんしゅつせいちゅうじえん)」や
「耳管狭窄症」を発症すると、
低い音の耳鳴りが起こることがあります。
肩・首の凝り・疲労・ストレス
肩や首の凝り、疲労、精神的なストレスなどが原因で
低い音の耳鳴りが起こることがあります。
まとめ
いかがだったでしょうか?
色々な病気から耳鳴りが発症する事が
おわかりいただけたと思います。
当院では、カウンセリングを中心に
症状によっては鍼治療も併用する施術を行っています。
耳鳴りでお悩みの方は一度ご相談ください。