椎間板ヘルニアは、日々の動作により発症します。
例えば、
*長時間の運転
*中腰での作業
*重たいものを持つ
といった動作を日常生活の中で繰り返すことで、
腰の椎骨の間にある椎間板という
クッションの役割をする組織が壊れ、
中からゼリー状の髄核が突出し
脊椎の周りにある神経を刺激するために
腰や臀部の痛み、下肢のしびれ、感覚の異常、筋力低下
といった症状が現れてきます。
そこで、この様な場合、鍼灸治療は効果的なのか・・・
と言う事について今回はお伝えしていきます。
椎間板ヘルニアと鍼灸
初めに、そもそも鍼灸治療とは何なのか・・・
と言う事について。
鍼灸治療とは
鍼灸治療は、神経の炎症を抑えることで
痛みを和らげる効果が期待できる東洋医学の治療法です。
人の身体には怪我などをすると
傷を治す自然治癒の力が存在します。
そこで鍼灸治療では皮膚や筋肉に直接鍼やお灸で
人の目では気づかないほどの小さな傷をつくり
この自然治癒力を利用し痛みを和らげます。
さらに、全身に存在するツボを鍼や灸で刺激することにより、
*体調不良の改善を促す。
*体の乱れを整える
*免疫力を高める
*血流をよくする
*内臓の働きや自律神経の乱れを整える
といった効果もあります。
椎間板ヘルニアに対しての効果は?
鍼灸を行う事で
椎間板ヘルニア発症部位の血流改善を促し
臀部など痛みのある部位やその周辺の
筋肉・筋膜・軟部組織を和らげることで、
神経の圧迫や血流障害を軽減することができます。
さらに全身のバランスを調整し
自然治癒力を高める事ができます。
施術を行う事でこの様な効果が期待できることから
椎間板ヘルニアの痛みに対しても有効といえます。
鍼灸治療についてもっと詳しく知りたい方は
下記のページも参考にしてください。
⇩
自分で出来るツボの刺激
ここからはヘルニアに効果的なツボを紹介していきます。
椎間板ヘルニアだけでなく、
腰回りに違和感や痛みがあると、
どうしても痛い部分を刺激したくなりますよね。
しかし、これは逆に痛みを悪化させてしまうので
避けるようにしてください。
そこで、患部ではなく腰痛に効果的な
足や手にあるツボを紹介していきます。
このツボを刺激する事で
腰痛も楽になりますので試してみてくださいね。
腰腿点(ようたいてん)
腰腿点とは、手の甲の2箇所にあるツボです
一つは人差し指と中指の付け根、
もう一つは中指と薬指の付け根にあります。
この2か所に反対の手の親指と人差し指をあて
5〜10回ほど強めに押しましょう。
中封(ちゅうほう)
中封の位置は、つま先を上に向けると、
内くるぶしの前方に腱が浮かびます(青い線)
その腱の内側と内くるぶし(青い点)の
ちょうど真ん中あたりにあります(赤い点)
刺激の仕方は中封に親指の先を当て、
3~5秒押してからゆっくりと離します。
これを3~5分間繰り返しましょう。
委中(いちゅう)
委中とは、膝の後ろの中央にあるツボです。
刺激の仕方は軽く膝を曲げ両手でつかみ
ツボに親指を重ね、
真上(膝の皿の方向)に10秒押して離し、
また10秒押すというのを数回続けてみて下さい。
悪化させないために必要なこと
椎間板ヘルニアは一度治っても再発したり、
症状が悪化することもあります。
このような事を防ぐためにも、
日ごろから意識したいこととして
*負担のもととなっている動作を減らす
*物を持つ時の姿勢に気を付ける
*定期的に運動をして筋力をつける
といった事があげられます。
物を持つ時の姿勢については、
物を持ち上げる時は膝を曲げて腰を落としてから
持ち上げるようにしましょう。
また定期的に運動をして筋力をつけることで
正しい姿勢を維持しやすくなりますが、
発症から間もない急性期は安静に過ごし、
痛みがある程度落ち着いてから
徐々に運動をするようにしましょう。
まとめ
当院でも鍼灸治療を行っていますので、
試してみたいと思われた方は遠慮なくご相談ください。